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【PROSE】サヨナラの音

今日はじめて書いた散文。よければどうぞ。

先生がめがねを取って、ただでさえ小さい目をさらに小さくしていた。
誰かが鼻をすすり、誰かはうつむいていた。
いらない雑音なんかはないが、その雑音はやけに耳に残った。
不良の林君はいつもどおり音痴を取っていたが、やけにビブラートが強かった。
誰もがこの場から逃げ出したくなっていた。
ピアノの倍音が鼻と目の間を熱く揺するのだ。
そおーっとして置いて欲しいのに、激しく揺らすのだ。
誰もが望んでいたことなのに、誰もが認めたくない。
だが認めざる終えないので、みんな必死になって鼻をすするのだ。
時折目からたれてきた塩水が唇に触れ、喉に酸味を持った攻撃をする。
それに耐え切れなくなって咳きこむものもいる。
これが年越しならいいが、年度末である。

礼の音はビシッっとしていた。
その頃になると皆の目は血走っていたが、大体は落ち着いてきた。
拍手が鳴り響く。
人生のうちで拍手を受けるのは何回あるだろうか。
そのうちの一つだというのに、みぞおちに指を指されたような気分だ。
その拍手に見舞われ、僕らは不規則に歩き始めるのだ。
そのぞれ違う歩幅で歩き始めるのだ。
だから最後ぐらいリズムがあっていなくてもなんとも無い。
拍手にあわせる必要も無い。己が己に思うように己の脚を伸ばせばいい。
不良の林君はそそくさと体育館を出て行く。彼らしい。

先生はサヨナラを言ってくれなかった。
しかし最後に皆にありがとうの言葉を送った。
皆溢れんばかりの涙を目にためながら、サヨナラの代わりにありがとうを唱えた。

友達とはじゃぁなで済ませた。
また会えるとは限らないのに、またなで済ませた。
不良の林君には味噌汁の話をした。
校門をくぐりたくなかったが、出てしまった。
僕は後を振り返った。
後を追うものは誰もいなかった。
ありがとうございました。
返事は無かったが、その辺の女子に笑われた。
恥ずかしかったので急いで帰った。

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Comments:2

uhs 2009年12月 1日 08:20

卒業式で泣いたことがないので泣く人の気持ちをよく理解できません。

以下 修正したほうがいいと思う点
誰かの鼻をすすり→誰かは鼻をすすり,
誰もが望んでいたこと何に→誰もが望んでいたことなのに,
そおーっとして置いて→そーっとして置いてorそおっとして置いて,
友達とはじゃぁなで済ませた。→友達とはまたなで済ませた。

MaQee Author Profile Page 2009年12月 2日 00:23

>>UHSさん
そうですか。まぁ人それぞれですからね。
散文は基本的に書き直しはしないのですが、表現があれなところがあるので直しました。

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